【ウッカリカサゴ】日本産のカサゴ属3種のうちの1種。体にある白い斑点に赤褐色の縁取りがあることで、カサゴと見分けられます。変わった名前ですが、「ウッカリするとカサゴと区別しないことになる」として命名(※)。カサゴより大きく、写真は1kgを超える長崎県産。煮つけ、ブイヤベース、焼き物などで。

 

※ 市場内にある「おさかな普及センター資料館」の前の館長で、日本魚類学会会長などを務めた阿部宗明博士(1911~1996)が「ウッカリカサゴ」と命名しました。阿部博士は1930年代から魚類の分類について多数の論文を発表し、日本の代表的な魚類研究者の一人として世界的によく知られています。資料館の館長に就任する前から標本採集と様々な情報収集のために築地市場へ毎朝通い、それは50年以上に亘りました。その長年の研究のなかで、サメからトビウオ、ハゼ、フグまで33もの新種および亜種を発表しました。おさかな普及センター資料館の館長は1981年から1996年まで務めました。