東京都中央卸売市場豊洲市場は11月12日、市場内で「豊洲市場防災訓練」を実施しました。新型コロナウイルスの影響から規模を縮小して実施。東京都、各業界団体など一部メンバーが参加しました。

 

【訓練の流れ】
 13:30 首都圏直下型地震が発生
     耐震設備のため、建物内に留まるように要請
     防災センターが各街区、各業界から被災情報を収集
 13:45 火災発生により避難開始
 14:00 避難完了

 

【訓練の目的】
 1、直下型地震発生時の建物内待機、その後の火災発生による避難
 2、災害発生時情報連絡訓練

 

 13時30分の地震発生直後の放送では、耐震性のある建物であるため、注意をしながら建物内に留まることを要請。東京都は防災センターを通じ、各市場関係団体から42分までに被害情報を聴取しました。13時45分、火災発生(5街区食堂、6街区機械室、7街区食堂・給湯室)を想定し、通行禁止エリアを避けて各街区の指定集合場所に集まりました。※市場施設は耐震性が確保され安全であり、火災時には広域的な避難を必要としない「地区内残留地区」として指定されています。

 

 6街区の避難場所では、山口寛純・豊洲市場協会消防委員長が「どこに避難すればいいか、何を準備すればいいのか、知られていないのが現状。是非ともハザードマップなどを作っていただき、周知していただければ」と挨拶しました。
 
 前山琢也豊洲市場場長は「今回は昨年に比べ規模を縮小し、代表の方に参加いただいた。また、避難訓練だけでなく、被害状況を防災センターでも把握するための連絡訓練も行ないました」と目的を説明。「ポイントの1つ目は、地震があった場合、この建物は地震に対応できているため、避難を要しないということ。地震だけなら机の下などで頭部を保護することなどは必要だが、慌てて外に出る必要はない。このため、何を準備するかという話もあったが、72時間分の食糧などを確保していただくことを考えてほしい。2つ目のポイントは、火災がどこで発生したかという放送があったが、毎回、ルートを考えて避難することを想定してほしい」と呼びかけました。